蛍光剤によるグリース油膜厚さ計測に関する研究

 グリースとは半固体状の潤滑剤で歯車・軸受などの機械要素や,これらで構成される風力発電など幅広い分野で使用されています.しかし,このグリースの残存量を定量的に計測する手法は確立されておらず,グリースの給脂間隔は経験的に判断されています.風力発電では高所作業による頻繁な給脂が困難であることなどから,グリースの膜厚さを定量的に判断することによって,経済性・安全性・環境性の向上が期待されます.  グリースに蛍光剤を添加し,そこに紫外光を投光することで蛍光剤が励起され,蛍光反応を示します.本研究では,この蛍光反応とグリースの油膜厚さの相関関係を導き出すことで,従来困難であったグリースの油膜厚さ計測を試みています.  

計測原理

 潤滑油に蛍光剤を混入させ,励起光(蛍光剤が興奮状態となる光)を投光すると,蛍光剤が蛍光を放ちます(上図).この光は膜が厚くなるほど輝きの度合いが大きくなるため,この現象を利用して膜厚の計測を試みています.また,この原理はテーマパークなどの入場確認や工場における製品の識別などで用いられています.

試験装置

 本研究では,グリース油膜を作製するための器具の製作も行っており,定量的な計測を行っています.